別居期間が離婚の成立に与える影響とは
離婚を考えたとき、まず別居から始めるという方は少なくありません。
別居の期間は、話し合いで折り合いがつかず裁判で離婚を争う場面において、成立を左右する重要な要素となります。
ここでは、別居期間が離婚の成立にどう影響するのか、その考え方と注意点を整理します。
別居期間が離婚成立に関わる理由
別居していた事実そのものが、直接の離婚原因になるわけではありません。
まずは、別居期間が裁判でどのように扱われるのかを押さえておきましょう。
裁判離婚には法定離婚事由が必要
相手が離婚に応じない場合、裁判で離婚するには民法が定める法定離婚事由が必要になります。
不貞行為や悪意の遺棄などのほか、その他婚姻を継続し難い重大な事由がある場合も、離婚事由として規定されています。
別居は破綻を示す事情のひとつ
別居期間は、婚姻を継続し難い重大な事由があるかどうかを判断する際の材料として考慮されます。
長期間にわたって別居が続いていれば、夫婦関係がすでに元に戻らない状態、つまり婚姻を継続し難い重大な事由があると評価されやすくなります。
離婚が認められやすい別居期間の目安
どの程度の別居があれば離婚が認められるのかは事案によって幅がありますが、一般的な目安は存在します。
双方に責任がない場合
夫婦のどちらか一方に離婚の原因があるとはいえない場合、一般的には3年から5年程度の別居があると、婚姻関係が破綻していると判断されやすい傾向にあります。
ただし、これはあくまで目安であり、別居に至った経緯や夫婦の状況を含め総合的に判断されます。
自身が有責配偶者の場合
不貞行為やDVなど、自ら婚姻関係を破綻させた側は有責配偶者と呼ばれ、その離婚請求は原則として認められません。
有責配偶者からの請求が認められるには、一般に8年から10年程度の長期の別居に加え、未成熟の子がいないこと、相手が離婚で過酷な状況に置かれないことなど、より厳しい条件が求められます。
別居する際に注意したいこと
別居期間は有利に働く一方で、進め方によっては思わぬ不利益を招くこともあるため注意が必要です。
無断で家を出ない
夫婦には同居や協力の義務があるため、相手に何も告げずに一方的に家を出ると、悪意の遺棄とみなされる恐れがあります。
その結果、自らが有責配偶者と扱われかねないため、別居する際は手紙やメールなどで意思を伝え、記録を残しておくことが大切です。
ただし、DVや深刻なモラハラにより、身の危険がある場合には安全確保を優先し、事前の通知なしに別居しても問題ありません。
婚姻費用を請求しておく
別居中でも夫婦である以上、収入の少ない側は多い側に対して生活費にあたる婚姻費用を請求できます。
離婚が成立するまで別居が長引くこともあるため、生活を維持するうえでも早めに請求しておくのが望ましいでしょう。
まとめ
別居期間は、裁判で婚姻を継続し難い重大な事由があるかを判断する際の重要な要素として扱われます。
双方に責任がなければ3年から5年程度が目安とされますが、有責配偶者からの請求ではより長い別居が必要になり、進め方にも注意が求められます。
別居や離婚の進め方でお悩みの際は、小川昌宏法律事務所へお気軽にご相談ください。
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小川 昌宏
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- 東京弁護士会
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- 東京都出身
- 平成9年 弁護士登録
- 本橋総合法律事務所にて約10年間、一般民事を中心に数多くの事件を担当し研鑽を積む。
- 平成18年10月 小川昌宏法律事務所を開業
- 休日は仲間と草野球を楽しんだり、趣味のトランペットを演奏して過ごしております。
充実した休日を過ごすことが、日ごろの業務効率をより向上させるものであると実感しております。
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