法律上、どのような場合に離婚が成立するか

配偶者のどちらかが離婚に応じてくれない場合、裁判所の手続きを経て離婚を目指すことになります。

まずは、調停という手続きで話し合いをし、そこでもまとまらなかったら審判若しくは訴訟に移行します。

訴訟では、法律上の離婚事由があるかどうかが争点になります。

ここでは、法律上、どのような場合に離婚が成立するかご紹介します。

法律上の離婚事由

民法７７０条第１項において、以下の通り「離婚事由」が定められています。

・配偶者に不貞行為があったこと

・配偶者に悪意の遺棄をされたこと

・配偶者の生死が３年以上不明なこと

・配偶者が強度の精神病にかかっており、回復の見込みがないこと

・その他婚姻を継続し難い重大な事由があること

不貞行為は、肉体関係を持っていることが基準です。

そのため、二人でホテルに入る写真や性的なやり取りをしているメッセージなど、肉体関係があることを窺わせる証拠を集めておくと、離婚事由が認められやすくなります。

もっとも、夫婦関係が継続している際に不貞行為があったといえなければなりません。

そのため、長期間別居または家庭内別居状態にあり、婚姻関係が既に破綻した後に、第三者と肉体関係になったとしても、不貞行為には当たりません。

悪意の遺棄とは、正当な理由なく、夫婦の協力義務、同居義務、扶助義務を果たさないことをいいます。

病気の配偶者を放置して突然家を出て行ったり、勝手に家を出ていったうえ関係の修復を求められても一切これに応じず話し合いなども拒絶したりした場合などが挙げられます。

また、生活費を送らないことも悪意の遺棄を推認させる事情になります。

上記１つ目から４つ目までの事由にあたる事実がないとしても、「婚姻を継続し難い重大な事由」があれば、離婚することが可能です。

例えば、長期間の別居やDV、金銭の浪費などが挙げられます。

さまざまな事情を裁判所が総合的に考慮して、離婚に値するか否かを判断することになります。

離婚に関する問題は小川昌宏法律事務所におまかせください

離婚訴訟は精神的にもかなり負担がかかる手続きです。

そのため、なるべく迅速に解決できるようにしっかりとした準備が大切です。

そこで、離婚で争っている場合には、弁護士に相談することをおすすめします。

専門的知識を有する弁護士であれば、いかなる証拠を集めたらいいか、アドバイスをもらうことができます。

有力な証拠が集められれば、有利に訴訟を進めることができますし、手続きも迅速に終わらせることができます。

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